オフィス内感染を徹底予防!インフルエンザから職場を守る知恵

病院内で病気が感染する「院内感染」という言葉を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。空間にたくさんの人数が集まると、しばしばウイルスが蔓延して集団感染を引き起こします。オフィスも例外ではなく、対策を怠っているとオフィス内感染が発生し、会社の運営に影響が生じるかもしれません。そこで、感染力が強いインフルエンザをオフィス内で蔓延させないための方法を紹介していきます。

社員に消毒や手洗いを徹底させる

インフルエンザが感染する経路は、接触感染と飛沫感染の2種類があります。接触感染とは、インフルエンザ感染者の唾液や鼻水などがパソコンのキーボードやドアノブなどにつき、それを触った人が感染する経路です。飛沫感染は、インフルエンザ感染者が咳やくしゃみで飛ばしたウイルスを第三者が吸い込むことによって起こる感染です。

そのため、基本的な感染予防対策は、接触感染と飛沫感染を防ぐところから始めます。接触感染を防ぐためには、オフィス内で働いている社員の手洗いや消毒を徹底させるのが効果的です。手に唾液や鼻水がつくことはあまりないのではと考える人もいるかもしれませんが、意外と頻繁にウイルスを含んだ体液は手に付着します。咳やくしゃみをしたとき手で抑えたり、鼻をかんだときに鼻水が手に付いたりすることは珍しくありません。手に付いた唾液や鼻水に含まれるウイルスは乾いた後もある程度は生存すると考えられるため、乾いたからといって安心だと思わないことが大切です。咳やくしゃみ、鼻水が手に付いたらすぐに手を清潔にすることで、インフルエンザウイルスの蔓延を効率的に防ぐことができます。

おすすめは消毒効果のあるウェットティッシュや消毒液を、オフィス内に置いておくことです。咳や鼻をかんだらすぐにトイレに立つのは、しばしば仕事を中断しなければならず難しいですが、各社員のデスクにウェットティッシュがあったり、ドアの付近に消毒液が置かれたりしている場合は、仕事中でも手軽に消毒が行えます。

積極的にマスクを着用しよう

もうひとつのインフルエンザの感染経路である飛沫感染は、マスクの着用でリスクを減らすことが可能です。インフルエンザには潜伏期間があり、インフルエンザ発症まで2日~7日程度ウイルスが感染者の体内に潜伏します。そのため、実際はインフルエンザに感染していたとしても、数日間は自覚症状が出ないことが一般的です。潜伏期間も咳やくしゃみから飛沫感染するため、咳やくしゃみがよく出るようになったと思ったら、すぐにマスクをつけることが重要です。

一方、ウイルス感染者からの飛沫感染を防ぐため、感染していない人も防御する意味でマスクをつけることが大切です。すでに述べたように、インフルエンザ感染初期には、感染者には自覚症状がありません。オフィス内には自覚症状がないままマスクをつけない感染者もいることでしょう。感染者に対策を迫るのではなく非感染者が自分の身は自分で守ることが、オフィス内感染を防ぐのには有効です。

マスクはつけ方を間違えると効果がなくなるため、正しい着用の仕方を推奨してください。基本的にマスクと顔の間に隙間があると、飛沫感染を防ぐのは難しいでしょう。マスクにはさまざまなタイプがありますが、ワイヤー入りのものは隙間ができやすい傾向にあります。ワイヤーやきちんと顔にフィットするように折り曲げることが、飛沫感染を防ぐポイントです。隙間ができやすいのは鼻と頬の間及び顎です。プリーツタイプのマスクは適宜ひだ部分を広げて、極力隙間ができないよう調整してください。隙間がなくなるとマスク内の湿度が高くなるため、喉を乾燥から守るという意味でも、マスクは高い効果を発揮してくれることでしょう。

オフィス内の空気はこまめに調整

インフルエンザが流行するのは一般的に冬ですが、その原因のひとつに空気の乾燥が考えられます。ウイルスは乾燥に強く、湿気に弱い性質を持っています。一方で私たちの粘膜は乾燥に弱く、乾燥すると防御機能が低下します。そのため、冬はウイルスにとって絶好の繁殖時期となります。

しかし、このことは裏を返せば簡単に解決できるでしょう。加湿器などで空間内の空気を湿らせてあげれば、インフルエンザウイルスの繁殖を抑えられる可能性が高くなるからです。湿度が上がればウイルスが繁殖しにくく、粘膜も強くなるので効果的といえます。加湿器でオフィス空間に湿度をもたらすこともできますが、植物もまた空間内の湿度を上げるのに有効です。植物は環境の変化に対して敏感で、空気が乾燥してきたと感じたら葉の気孔から水蒸気を出して周りの湿度を高くします。そのため、植物は天然の加湿器といえます。観葉植物はオフィス内の癒しにもなるので、一挙両得の効果が期待できます。オフィスに置く植物は特別大きなものではなくともよく、枯れにくく世話に手間がかからず、日当たりの条件がそれほど良くなくても生きられるものが良いでしょう。

オフィス内の空気は湿度だけではなく、空気を適度に入れ替えることもポイントです。湿度が高くなったからといってウイルスが全滅するわけではありませんし、冬場は窓やドアを締め切ることで空気が汚れていきやすいです。少なくとも1日1回は部屋の換気を行って、オフィス内の空気を新鮮なものに変えてください。

予防接種もオフィス内感染予防法のひとつ

インフルエンザが流行する兆しがあると、予防接種の推奨が呼びかけられます。実際予防接種をしてもインフルエンザにかかる人もおり、予防接種自体は完璧なものではありません。統計によると、予防接種をしてインフルエンザにかからない確率は6割~7割程度といわれています。

これは、予防接種を受けた3割~4割の人が必ずインフルエンザにかかることを意味するのではありません。この数字は、予防接種を受けずにインフルエンザにかかった人と、予防接種を受けてインフルエンザにかかった人を比べた結果です。例えば、予防接種なしでインフルエンザに感染した人が10人中5人で、予防接種ありで感染した人が10人中2人だった場合、予防接種ありの人が予防接種しなかったら5人は感染したと考えます。予防接種ではそれを2人に抑えることができたので、予防接種の効果は5人中3人、つまりおよそ6割の人が予防できたという計算となるのです。

予防接種の予防確率をどう考えるかは人それぞれですが、予防接種でインフルエンザにかからないように免疫力を高めることは可能と考えられるので、対策法として利用できるでしょう。

インフルエンザのワクチンは、打った後1カ月後に抗体の力が最も高まるといわれています。予防接種はインフルエンザが流行してから接種しても遅いので、秋口から打っておくと良いでしょう。予防接種の効果はおよそ5カ月間持続し、3カ月経過したくらいから徐々に弱くなっていきます。インフルエンザの流行は例年12月~3月頃なので、12月までには打っておくと安心できます。

インフルエンザ対策なら緑茶がおすすめ

オフィス内での仕事中に水分補給をすることは、ウイルスに対して効果があります。口内や喉の粘膜がうるおされるため、ウイルスに感染しにくいといえるからです。また、インフルエンザ対策という意味では、緑茶がおすすめです。その理由は、緑茶にはカテキンが含まれており、カテキンには殺菌作用があるとされているからです。また、冷たいものを飲むよりは温かいものを飲んだ方が、体が温まるため抵抗力が強まるとも考えられます。緑茶を毎日頻繁に飲む必要はありませんが、1日1杯は飲んでおきたい飲み物です。